オープンアクセスジャーナルの役割と学術知識の流通

オープンアクセスジャーナル(open access journal)はオンライン上で無料かつ制約なしで、だれでも自由に論文を読むことができる。従来の学術雑誌では閲覧料金を支払うのが読者の側であることに対し、オープンアクセスジャーナルでは APC(article processing charge)という費用を著者が支払うことによって出版費用を賄い、読者が論文を無料で閲覧できるようにしているものが多い。ほかにも論文が掲載されたから一定期間経過するとオープンアクセスとなるものなども存在する。

大手出版社からもオープンアクセスジャーナルが出版されるようになるなど、着実にシェアを増やしてきている。一方、オープンアクセスジャーナルにはよくある誤解がある。例えば、査読がなく、質が低いが挙げられる。実は査読方針とアクセス方針とは関連がない。SpringerやNature、Elsevirなどの大手出版社も傘下にオープンアクセス誌を持っている。

オープンアクセス化の学術論文は学術研究の知名度と影響力を高めると同時に、学術界でタイムリーに知識を広めることに役立っている。

研究成果のオープンアクセス化が拡大すれば、学術情報がさまざまな制約なく流通・入手することが可能となり、学術研究の発展に寄与する。また、世界の情報格差の解消にも役立つ。さらに、異なる分野の研究成果に触れることも容易になるために研究の視野が広がる。

論文を発表した研究者自身にとっても、自らの研究成果に関する情報発信力が高まり、さまざまメリットが期待される。例えば、掲載された論文の被引用数についてはOA誌と非OA雑誌を比較すると、約2.5~5.8倍の差があったと言う報告がある。