タイトオイルの概念と定義

石油は、生物起源の有機物に富む根源岩で生成されると考えられている。在来型石油貯留層の形成は、根源岩での石油生成・長距離移動・貯留岩での集積の3段階を経て形成される。また、在来型石油の貯留層は、砂岩および炭酸塩岩が主である。一方、根源岩に残され、あるいは短距離移動を経て根源岩に隣接する緻密な貯留層に留まっている石油は、タイトオイルと言う。

タイトオイル(tight oil)は厳密な定義がなく、シェールオイル(shale oil)とタイトサンドオイル(tight sand oil)に分類できる。シェールオイルは、根源岩となる暗灰色泥岩や頁岩に吸着あるいは遊離状態で賦存した石油資源を指し、シェールガスに対応したものである。一方、長距離移動を経ておらず根源岩に隣接する緻密な貯留層に留まっている石油は、タイトサンドオイルと称し、また、中・軽質石油なのでライトタイトオイル(light tight oil)とも言われている。タイトサンドオイルは、タイトサンドガス(tight sand gas)、あるいはタイトガス(tight gas)に対応するものである。研究上では、タイトオイルをシェールオイルとタイトサンドオイルに、分けるケースと分けないケースがある。本稿では、特別な説明を除き、シェールオイルとタイトサンドオイルをまとめてタイトオイル(広義的タイトオイル)と総称し、論じることとする。

タイトオイル貯留層が地質構造の制約を受けることなく、面的な広がりの中に石油の賦存が期待できるものの、開発コストも高くなり、期待できる生産量は限定的である。タイトオイルの開発方式は、主に水平坑井およびフラクチャリング(水圧破砕法)を用いて行うことである。タイトオイルの生産特徴は、単一坑井の生産量が低いものの、産出時間が長い。また、貯留層における自然エネルギーの働きが悪いため、初期5年間の生産量は指数関数的に減少する。開発ブロックの生産量を維持するため、同一ブロックで多数の坑井掘削を実施することや、坑井で二次回収などを実施することが挙げられる。タイトオイルの一次回収率は8~12%にとどまる。一方、人工的に水やガスを圧入し、あるいは重複フラクチャリングの実施を経て二次回収率は25~30%に達することができる。タイトオイルの開発リスクを軽減させ、経済的に開発するためには、タイトオイル貯留層の濃集帯を評価・抽出することが重要視されている。